心のコンサート29 ご来場ありがとうございました。

まぁ、なんと長い年月が流れてしまったことでしょう!
<心のコンサート・その29>は5回もの順延を経て、ようやく皆さまとの再会が叶いました。ただただ心踊る喜びでいっぱいです・・・
※今回のコンサートのプログラムは、下記を御覧ください。
プログラム表面
プログラム裏面

思いもかけなかったコロナ禍の出現は否応無しに人々に大きな不安をもたらし、日々の営みや社会そして世界の動きに未だ大きな影響を及ぼしています。多くの悲しみにも遭遇しましたけれど、そこに留まるのではなく未来に向けて“希望”や“夢”を育んでいかなくてはと感じます。そのエネルギーを生み出していくにはどうしたらいいのか・・・一人ひとりが取り組んでいけることは何?・・・そんな課題を私たちは現在抱えているような思いがしていします。

プログラムの中心に添えた作曲家はフランツ・シューベルト(1797~1828)。
“愛を歌うと悲しみになり、悲しみを歌うと愛になる”と形容されるように、彼の音楽は優しさと愛に満ち溢れています。

若いエネルギーと彼独自の優美さに満ちたヴァイオリン・ソナタ イ長調(グランド・デュオ)は20歳の時の作品。ウィーンに生まれたシューベルトは僅か31歳で短い生涯を閉じましたが、遺された作品は数多く、特に歌曲の数は膨大です。プログラムのオープニングには誰もが心惹かれる美しい歌曲アヴェ・マリアを取り上げました。この曲は言わば彼の晩年(1825年)の作品ですが、その歌詞はスコットランドの詩人・小説家、ウォルター・スコットの『湖上の麗人』という抒情詩からとられたもの。王に追われる身になった主人公エレンが自分の辛い気持ちをマリアさまに切々と訴え、祈ります。コンサートを開催できないでいた3年間には様々なことがありました。悲しいけれどお別れしなくてはならなかった私の大切な人たちに手向ける気持ちもこめさせていただきました。

シューベルトに続くのは珠玉の名曲小品の数々です。一つひとつの作品に浸り、夢や喜び、希望を見出していただけたら幸せです。

シリーズの再開を強く願ってくださる励ましのお言葉に勇気をいただき、今一歩前進することができました。皆さまの温かいお心遣いに心より御礼申し上げます。
また、スタッフとして支えてくれました私の友人や私の家族たち・・・彼らの力添えには感謝あるのみです。

大津 純子
2022年10月23日