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Impromptu 純子の思いつくままに
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2008年4月18日 記

 

4月上旬に帰国致しました。ちょうどギリギリのところで「桜の宴」を楽しむことが出来て、本当に幸せでしたよ〜。

はたまた暫くご無沙汰申し上げました。皆様、お変わりなくお過ごしですか?
今日も東京は朝から冷たい雨、そして台風並みの強風・・・このところの天候は不順で、春らしい爽やさが長続きしません。いつまでも冷え込む気候は、まるでアメリカの現状のようです。(ご存知かとは思いますが)今アメリカは経済・社会情勢共に、とても難しい時期に掛かっています。サブプライム・ローン問題が大きく金融界を揺さぶり、株価は急激な下降・上昇の繰り返しで次に何が起こるのか分からない状況だし、ドルの下落ぶりは情けないぐらいで、ガソリン価格の高騰は記録更新を続け、それに伴って食品や日常生活品の価格も吊り上がり・・・と、いいこと全くナシ。この金融問題の根深さは、日本でバブルが弾けてしまった、その頃の状況にそっくり、と言われています。

ブッシュさんは相変わらずトンチンカンな政策しか取れないから話にならず、何とか今を凌いで次期大統領にバトンタッチしなくてはならないのだけれど、その大統領選も先行きが混沌としています。一体誰が大統領になったら事態が上向きになるのか・・・ここまで行き詰まってしまうと、そう簡単に状況改善なんてあり得ないし、更に最悪なのは世界中にこの悪影響が出始めていること・・・と、暗い話ばかりしていても埒が明かないから、先日アメリカで体験した、とっても笑えちゃう話をご披露することにします。

3月のある日、写真家のDavidから電話があり、"アウェア=awareに匹敵する日本語は何?自然に関して使われる言葉のようなのだけれど・・・"とのこと。なんだか質問の意味がよく理解できなかったのですが、"英語の aware は日本語では「気付いて」、とか、「意識して」という意味だけど、環境保護、エコ省エネ対策といった自然環境に配慮した言葉のことを言っているの? aware of Nature は 直訳すれば Shizen wo Ishiki-suru ということになるけれど、そんな日本語表現はあまり使わないですものねぇ"" いや〜、実は日本の自然についての特集記事がNational Geographic という雑誌に出ていて、でもどうしても意味が分からないので・・・"という話でした。

その文章(記事)を送るから見て欲しい、第3段落の部分が気になる箇所なので − ということで、早速にEメールが届きました。

National Geographic の記事は、『日本の冬のワイルドライフ』と題されたもので、北海道の銀世界の中で一年の限られた時期だけに繰り広げられる丹頂鶴たちの"求愛の舞"のことなどが書かれていました。「真っ白な世界にくっきりと浮かぶ真っ赤な丹頂鶴の頭部・・・眩しいほどの色彩のコントラストと、優美ともいえるダンスに魅せられた人々が、その一瞬の美を鑑賞するために、はるばる地球の裏側からも訪れるのだ・・・」といった内容でした。

さてそして、肝心の第3段落。フムフム、なになに・・・"The Japanese have a word, aware, for the feelings that arise from the poignant beauty of an ephemeral thing. The word refers not to the fragility or loss of the thing itself, but to the human feelings evoked by its passing."− とある。日本人は、自然界の"はかない命"を尊び、その感動的な一瞬の美しさを愛でる感覚に対して「アウェア」という言葉をつかう、か。例えば桜の花の華麗で儚い命の「潔さ」に感動し、また、「一期一会」なんて言葉もあるし・・・
あれっ!ちょっと待てよ。これ、「アウェア」じゃなくて「あ・わ・れ」じゃないの!?

・・・というわけで大笑い。そうですよね、英語圏の人たちには「アウェア」としか読めないですよね。紛らわしいなぁ。日本の"美的感覚"を学ぶのは中々大変なのであります。

さて、今日アメリカの友人から"Would you eat at this restaurant?"という、とてつもない写真入りメールが届きました。
USA Today という全国紙(これ、ほとんど読む記事が無い!?新聞なのですが・・・)に出てた記事だそうで、不景気風なんか何処吹く風・・・って感じの飛んでもないスケールの話でして、『クレーンで宙吊りになった空中レストラン』なのです。写真はこちらのサイトでご覧になってくださいね。

なんでも165Feet(3 Feetが約90p)の空中に22席のテーブル・セッティングが可能なプラットフォームをクレーンで吊り上げ、テーブルの中央ではシェフが料理に腕をふるい、椅子は180度回転可能、とのこと。そりゃあ、身震いが出るほど眺めは最高でしょうねぇ。このHigh-flying dinningレストラン、昨年ヨーロッパに出現し、現在、アメリカのフロリダ州オーランド市で開催中の the annual International Association of Amusement Parks and Attractions にお目見えしたのだそうです。"何とかと何とかは高い所に上りたがる"− という比喩もありますが、う〜ん、ここまで頑張るかねぇ。 このサービスはクレーン車が機能できる場所でさえあれば、世界中の何処へでも出張可能とのこと。因みに、8時間のアトラクション(まさに!)のお値段は約$11,444なり。但し、この費用には賄い(食事)は含まれていないのだとか。

私が日本に戻る少し前には、マンハッタンのイーストサイドで工事中のクレーンが突然折れ、向かい側の建物が崩壊して死者が出た事故があったし、今日だって台風並みの強風でクレーン車が倒れるという事故が東京(だったかな?)で起きたばかりだし、やっぱり、私はイヤ〜ですよ、お断りします、こんなお誘い!

では今回はここまで。 そうそう、4月25日(金)の<心のコンサート・その6>− 是非に聴きにいらして下さいね!!


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